膝には様々な要因により大きな負荷がかかります。体重を支え、足の動きをコントロールするため、常に大きな負荷もかかり、それが長年にわたって蓄積し、その結果、軟骨はすり減り、骨はもろく変形していきます。
これは、加齢と共に見られる自然な現象で、通常は高齢になってから膝に痛みや動きの悪さなどが発生しますが一生何の障害が現れない人もいます。
しかし、膝への負担を増大させる要因を持つ人は、膝関節を構成する骨・軟骨・筋肉・靭帯といった各組織が傷みやすく、より早い年齢から、より深刻な膝の障害が発生しやすくなります。
膝を傷める要因として「膝の使い過ぎ」・「運動不足に伴う肥満、筋力不足」・「O脚・X脚による足の形の異常」「不自然な歩き方」・「姿勢の悪さ」・「服装」・「ケガや事故による外傷」・「冷え・締めつけによる血行不良」などが考えられます。
当院では、痛みが発生している原因を鑑別しその方に合った施術方法を提案させていただきます。
例えば、どうしても仕事や家事で使い過ぎてしまう環境の方には「サポーターやコルセット」で膝の負担を和らげる「装具療法」を、筋力低下が原因の方には、膝への負担を吸収する機能をもつ大切な膝関節の筋肉(ふとももの前面の筋肉)などの膝まわりにある筋肉を鍛える「運動療法・リハビリ指導」を、O脚・X脚による足の変形が原因の方には、身体の歪み(特に骨盤や脚のねじれ)を調整しながらの運動療法の指導を。
また、症状によっては「インソール(足底板)」などを紹介させて頂くこともあります。日常生活の中で原因となっていそうな「悪い座り方」、「底の硬い靴・形の悪い靴」、「荷物やバッグの片寄った持ち方」などの改善方法を指導させて頂いております。
膝のケガ・外傷が傷みを引き起こす場合も多くあります。ケガの発生直後に痛みを起こすこともあれば、若い頃のケガが原因で、年をとってから痛み出す場合もあります。
ケガの治療が十分でなかったり骨の変形が残ると、膝に負担がかかりやすくなり、軟骨が早くすり減ってしまいますので早期治療と根本治療をおすすめします。
できれば日頃のメンテナンス(運動・歪み調整・血流促進など)を継続できれば、なお良いかと思われます。